寮内の関係性について ~「“弱いつながり”の強さ」が生まれる場所~

「寮とかシェアハウスって人間関係とかぶっちゃげ面倒くさくない?」

そんな質問をたまに受けます。

今回は、熱風寮の実情や自身の原体験を踏まえつつ、“寮の良し悪し”と“熱風寮というコミュニティの側面”をお伝えします。

  • 普段は弱いつながりのシェアメイト

寮生間の過干渉は正直ほとんどありません。それぞれのリズムでそれぞれが生活しています。食事は基本自炊です。たまに「カレー沢山作ったので、良かったら食べてー」、「みかん大量に実家から送られてきたけど皆でどうぞ♪」といったやりとりが寮のライングループに流れてきます。

 

  • 課題が包摂されている

もちろん寮生活には多くの課題も同居しています。自分の思い通りにいかないこともあります。

例えばキッチンに関わること。お皿の放置問題。私たちの寮は“自治寮”ですので、寮生同士がこれらの課題に向き合います。その向き合い方は個人によって千差万別。私は管理人の立場ですが、「問い」は投げかけても「指示」はしません。「答え」は一つではありませんし、そもそもこれら「課題と向き合う姿勢」や「プロセス」がとても大切と思っていますので。

熱風寮は寮生との事前面談とエッセイによる書類選考を行っていますので、向き合い方はそれぞれ濃淡ありますが、皆きちんと向き合っています。

 

  • ささいな悩みや将来を語り合う

共通の課題と向き合ったり、普段一つ屋根の下で寮生活をしていると、寮生の細かな気遣いや人間性などもしっかり見えます。互いに心を許し、自然と胸襟を開き合えるようになります。人に相談したら恥ずかしい小さな悩み(例えば恋愛とか)なども分かちあえますので、悶々と独りで思い悩むことも減ると思います。自分の大学時代の経験でいうと、恋愛に奥手な寮仲間が皆の後押しにより彼女ができました。

 

  • いざというときに心強い

これは寮の大きなメリットの一つです。例えば腹痛のエピソード。先日、熱風寮生(留学生)が激しい腹痛を訴えました。その時、在寮生が救急車を呼び、病院に帯同し全力でサポートしたのです。あとから判ったのですが腹痛の原因は急性虫垂炎でした。彼が一人暮らしだったら?と思うとゾッとします。

また、将来何らかの壁にぶつかった時に相談できる仲間がいると心強いです。私の場合は当時の寮仲間が弁護士になり、何度かビジネス法務について教えてくれました。

  • 弱いつながりと自分の将来

さて、タイトルの副題にしましたが、世界的に有名な理論のひとつに「弱いつながりの強さ理論」というのがあります。詳細は入山章栄先生の記事に譲ります。経営の話ですが、人生の充実度や将来の仕事に大きな影響を与える法則だと私は思います。

人生に置き換えると「家族や恋人のような親密な関係以外の仲間が沢山いた方が、人生が楽しくなり、いい方向に進みやすい」という法則だと解釈しています。

皆さんの友達や自分自身を振り返った時に思い当たる節ありませんか?
「あいつ、なんか運がいいよなー」、「そんなに賢くないのに、交友関係広くて社内で実績あげてるよね」という人が。

そういう人は、意識的か無意識か別として、誰とでも仲良くなれる人です。言い換えれば多様な価値観を受け入れることが上手な人。

 

  • 多くの出会いが自分の成長につながる

では、その素養はどうやって身につくのか?経験値になりますが、私は「若い時にどれだけ多様な人たちと関われるか」だと思います。「若い時に」というのが重要で多感なときにそのようなトレーニングを受けていないと、30歳過ぎたイイ年になってからの自己変容はけっこう大変です。

熱風寮にはその環境があります。全部で6棟あり(2021年3月以降)、計約40人の学部学年・性別国籍ばらばらの寮生が弱く繋がることになります。6棟目の「熱風寮 前原西」は社会人混住型なので、社会人との接点も生まれます。

多様な価値観と接していると受容力が高まります。多様な人種・地域・価値観の人々と関わっていく(ことが求められる)これからの時代。この力はこれからの世の中でますます大切になると思います。

 

  • まとめ

「寮」と一口にいっても、大学が運営する「管理寮」、居住空間が完全に独立している「マンションタイプの学生寮」、熱風寮のような地域とかかわりを持ちながら生活する「自治寮(コミュニティ参加型)」など様々です。

それぞれのタイプに一長一短があります。

ただ、一つ確実に言えるのは、「自分の人間的な魅力を深めたい・高めたいと思う学生、多種多様な面白い学生(単に陽気とかではなく、尖がった学生や思考に深みのある学生)と出会いたい学生にとって、熱風寮は稀有で貴重なコミュニティになり得る」ということです。そういう気持ちのある学生に是非入って欲しいと思います。そして、私自身が会って話をしてみたいです。